蓮舫さんの二重国籍に、ある意味で感謝
管理人は、かなり前から、二重国籍問題について懸念を抱いてきた。
管理人は、帰化等に関する事務に携わるようになって、二重国籍者に会う機会が何度となくあったところ、積極的に二重国籍を解消しようという人が、少ないように思えたからだ。
なぜ、解消したがらないのだろうか。
おそらく、アイデンティティを捨てがたいという理由よりも、一番の理由は、「便利なことがあるから」だろう。
二重国籍で何が便利かというと、ビザの関係が考えられる。
例えば、フィリピンと日本の二重国籍者について考えてみよう。
フィリピンに行くときは、フィリピンのパスポートを使えば、フィリピン国民として、無期限にフィリピンに滞在できる。
ビザの関係の面倒な手続きは、必要ない。
フィリピンのパスポートがあればいいのだ。
逆に、日本に来るときは、日本のパスポートを使えばいい。
日本国民として、無期限に日本に滞在できる。
やはり、ビザの関係の面倒な手続きは、必要ない。
二重国籍者は、二重国籍を、ブランドものか何かのように、いいもの、便利なものとだけしか考えていないのだろう。
しかし、国籍というものは、権利だけでなく、義務なども伴うものということを忘れている。
例えば、納税の義務や、重いものだと徴兵の義務がある国もある。
その他、二重国籍だと、国によって、自分の名前が変わってしまうこともあるだろう。
これらは、二重国籍者本人にとってマイナスになるのはもちろんのこと、国(政府)にとってもマイナスになる。
国にとっては、なりすまし等の犯罪に使われる可能性があるし、迅速に自国民を保護しなければいけない場面で、二重国籍者については、判断に迷う場合もありうるだろう。
これらのとおり、国籍というのは、場合によっては、非常に難しい問題をはらんでいるにもかかわらず、日本においては、あまり問題視されていないのが、管理人は気になってきた。
テレビで、二重国籍を自慢するタレントを何度も見たし、二重国籍が良いことのような放送を垂れ流すNHKのアナウンサー(フィギュアの長洲未来選手の紹介の時など)がいたりして、困ったものだと思っていたのである。
管理人が頑張ろうとしても、啓発活動を提案することくらいしかできなかったが、今回の蓮舫さんの「おかげ」で、「二重国籍は良くない」、「法律違反になりうる」ということが、日本中に知れ渡った。
ということで、管理人は、蓮舫さんに、ある意味「感謝」しているのである。