移民・難民・外国人問題

一部、過去記事のリンクが切れています。現在、修正中です。



蓮舫さんの「国籍選択」についての考察(その1)(蓮舫さんの二重国籍問題)

問題点の整理をする。

 

まず、国籍の選択について、混乱している人はこちら。法務省のサイトで確認できる。今回の蓮舫さんは、(1) 日本の国籍を選択する場合 になる
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06.html

国籍を選択するには,自己の意志に基づき,次のいずれかの方法により選択してください。

 

(1) 日本の国籍を選択する場合
ア 外国の国籍を離脱する方法
 当該外国の法令により,その国の国籍を離脱した場合は,その離脱を証明する書面を添付して市区町村役場または大使館・領事館に 外国国籍喪失届をしてください。離脱の手続については,当該外国の政府またはその国の大使館・領事館に相談してください。
イ 日本の国籍の選択の宣言をする方法
 市区町村役場または大使館・領事館に「日本の国籍を選択し,外国の国籍を放棄する」旨の国籍選択届をしてください。

 

(2) 外国の国籍を選択する場合
ア 日本の国籍を離脱する方法
 住所地を管轄する法務局・地方法務局または大使館・領事館に戸籍謄本,住所を証明する書面, 外国国籍を有することを証明する書面を添付して,国籍離脱届をしてください。
イ 外国の国籍を選択する方法
 当該外国の法令に定める方法により,その国の国籍を選択したときは,外国国籍を選択したことを 証明する書面を添付の上,市区町村役場または大使館・領事館に国籍喪失届をしてください。

※ 赤字・太字は管理人による


昨日の産経新聞の記事では、蓮舫さんは、「(日本国籍の)選択宣言をした」と発言したとされる。
http://www.sankei.com/politics/news/161016/plt1610160008-n1.html

 

ただ、蓮舫さんは、過去にも日本国籍の選択の宣言をしたととれる発言している。

http://www.sankei.com/politics/news/160906/plt1609060031-n1.html

 蓮舫氏は会見で「昭和60年1月21日に日本国籍を取得し、合わせて台湾籍を放棄宣言した」と説明した。 

※ 太字は、管理人による

 

日本国籍の選択の宣言(以下、「宣言」という。)は、何度もできるものなのか

 

ここが問題だ。

 

まず、外国の国籍を「離脱」した場合の「外国国籍離脱届」(戸籍法106条)を、複数回提出することは、ありうる。

 

なぜなら、三重国籍の人も存在するからだ(理論上は、四重国籍等もありうる。同時に「離脱」はできないだろう。)。

 

ただ、「宣言」した場合の「国籍選択届」(戸籍法104条の2)を、複数回提出できるものなのか?

 

残念ながら、管理人は、この点についての経験がない。

 

ここは、知り得たことと、他の国籍事務との整合性から、考えてみる。

 

「宣言」した場合の「国籍選択届」(戸籍法104条の2)を提出するのに、特に添付書類はいらない。

 

届を書くだけの手続だ。

 

これは、法務省のサイトから確認できる。
http://www.moj.go.jp/ONLINE/NATIONALITY/6-4.html

 

したがって、なんらかの追加的な事情の変更があったとしても、重ねて何かをするような手続とも思えない。

 

また、「宣言」をすれば、国籍法14条の「国籍選択の義務」を果たしたことになる。

 

そのため、「宣言」を何度もする必要もないし、戸籍に同じことを何度も記載する必要性もない、と考えられる。

 

以上から、蓮舫さんの今回の発言「(日本国籍の)選択宣言をした」からすると、これまで、「外国国籍離脱届」(戸籍法106条)や、「国籍選択届」(戸籍法104条の2)を、提出したことはなく、今回、初めてしたのではないか?

 

そうすると、今回初めて、国籍法14条の「国籍選択の義務」を果たしたことになり、約30年の間、国籍法違反だったことになる。

 

しかも、説明二転三転しすぎている

 

国籍法14条違反について、罰則規定はないものの、これまでの経緯も含め、国会で攻められたら、ひとたまりもないだろう。

 

 

※ 10/17に、国籍選択届について、さらに検討した。 

imin-nanmin-gaikokujin.hatenablog.jp